ふじさきゆうやのブログ

オタクが好き勝手言いまくります。@KKEalter

ラーメン二郎に行ったら客が泡を吹いて倒れた話。

 

ハロー、オタクキッズ諸君。

暑かったり寒かったりで気温が全然安定しないけど、体調を崩さないように気を付けろよ?

 

 

 

 

 

今回の話は、あまりにもよく出来すぎた話のため、

「全てがお前の創作なんじゃないか」とか、或いは、「めちゃめちゃに話を盛っているんじゃないか」と疑われるかも知れないが、これは断じて創作ではない。いや、マジで。

そして話を盛っているわけでもない。全てが本当にあった出来事だと神に誓おう。いや、エリチに誓おう。

 

一応、色々なところへ気を遣って、一部を敢えてボカす。

(尤も、ラーメン二郎が大好きなオタク……所謂ジロリアンであれば何処の店舗かすぐに分かってしまうかも知れないが、出来れば特定せずに胸のうちにとどめて頂きたいところ。)

 

 

 

 

  • 本編

俺は遠路はるばるわざわざ県外からラーメン二郎某店へやってきた。

この記事を読んでいる人の中には「わざわざ他県から二郎(B級グルメ)に行くの?」と思う人間もいるかも知れない。

近くに二郎がある人間には理解出来まいが、いくらインターネットで賛否両論の嵐だろうが、ネタにされようが、

地元に二郎がない人間にとっては『ラーメン二郎のラーメン』というものは「言うて一度は食ってみたいかも」と思ってしまう魅力がある。

 

かつてTwitterフォロワーのクソデブどもオタクどもが、毎日毎日二郎のアホみてぇにデケェ二郎のラーメンどんぶりをアップしていた時期があった。

はっきり言って、TLに突然流れてくる二郎のラーメンは決して食欲をそそるものではないが、怖いもの見たさというか、好奇心というか、

毎日見ていくうちに「あんなラーメンだけど食ってみたいな」という気持ちになった。

次回旅行の機会があれば行ってみようと思っていたのだ。

 

 

 

 

そして今年の夏、 俺はついにラーメン二郎某店に来たのだった。

ラーメン二郎は、癖のある客層や、頑固な店主、暗黙の了解などがあり、その辺のラーメンやとは違い独特の雰囲気があった。

更に、初見には居心地が悪いと聞いていたのもあり、店の扉を開ける前から妙に緊張してしまった。

さながらこれから面接を始める就活生のような気分だった。

 

 

「スクフェスACを初めてプレイした時も妙に緊張していたな」などと思いながら、意を決して店の扉を開けると、急に店の扉の前の座席に座っていた巨漢が俺目掛けて倒れてきた。

あまりに突然の出来事に、俺はつい腰を引いて避けたが、そのおかげでクッション代わりになるものがなくなってしまい、男はそのまま地面に思い切り激突した。

倒れた巨漢は口から泡を吹いていた。

(急に倒れてきた巨漢は、風貌がお笑い芸人の『三瓶』に似ているため、以降『三瓶』と表記する。)

 

 

 

 

 

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店の間取り図。


上記間取り図の『ドア』のところに居たのが俺だ。

本来であれば、扉を開けたすぐ横に設置された券売機にて食券を購入し、『背後霊』と表記された待ち列のところへ行き、並ぶのだ。

(※背後霊=店内で待っている人のこと。狭い店舗の中だと必然的に食べている人の後ろに並ぶことになるため、背後霊などとジロリアンから呼ばれているようだ。)

 

が、実際は食券を購入することすら叶わなかった。

扉を開けた瞬間に、『泡』の位置から三瓶が倒れてきたのだった。

俺が避けなければ、三瓶は地面に激突せずに済んだのかも知れないが、代わりに俺の大切な“チンさん”が三瓶のヘッドバッドをモロに喰らうことになっていただろう。

 

あまりの出来事に俺は目をぱちくりさせていた。客も食べる手を止め、全員が俺の足下に沈む三瓶に注目していた。

三瓶は気絶こそしていないが、意識が朦朧としており、恐らく気絶寸前の状態であっただろう。頭を打って「三っ瓶〜DEATH♪」にはなっていないのが不幸中の幸いと言えるかも知れない。

店主はこちらを気にしつつも、手だけは止めずにラーメンを作り続けていた。

俺が扉を開けてから15秒ほど経った。皆が唖然として静まり返る中、一人の男性が沈黙を破り「熱中症かも知れません。涼しいところに運びましょう」と言った。

 

 

その日は夏だった。また、実際の店内は上記の図ほどの空間的余裕はなく、とにかく狭い。そのうえ店の広さの割には人口密度が高く、蒸し蒸ししていた。

ラーメンを作っているのもあり、とにかく熱い空気がこもって暑くて暑くて堪らなかった。

寧ろ店内よりも、風が吹き抜ける外の方が遥かに涼しい。

そんな理由もあり、店内でラーメンを食っていた客が数人がかりで三瓶を外に運び出した。

その後、三瓶の着ているシャツをずらし、店内に備え付けてある『うちわ』を使い、三瓶の体をぱたぱたと扇ぎ始めた。

全くの第三者が見たら、さぞかし異様な光景に見えたに違いない。なんせ半裸の男を、成人男性が数人がかりでうちわで扇いでいるのだから。

 

 

すると、店内でその様子を見ていた人のうちの一人が「もっと冷やしましょう」と、店にあるコップに水を汲んで三瓶の顔に掛け始めた。

頭が混乱した中では、それが正しいことなのかも間違ったことなのかも分からなかったが、とにかく混乱しており、その時の俺にはそれがベストの行動に思えた。

俺は入口の前で傍観していたが、彼らが汗を垂らしながら懸命に動いている中、自分だけ何もしないというのもばつが悪かったし、

倒れてきた三瓶を受け止めずに避けてしまったことにも少なからず罪悪感を抱いていたので、「俺も(水掛けを)やりますよ」と言って三瓶の顔に水を掛け始めた。

 

 

さて、ラーメン屋の前に倒れる半裸の男。

その男の顔に水を掛ける男が二人と、体をうちわで扇ぐ男が五人。

一体何のギャグマンガだろうか。

 

しかし、勘違いしないで欲しいのだが、この場に居る人間誰もが至って真面目にこれをおこなっていたのだ。

その甲斐があってか、先程よりかは意識があるように見えたが、

「ラーメン……食わなきゃ……ラーメン…」と言い続けており、とてもじゃないが誰の目から見ても正気ではないのは明らかだった。

 

だが彼はそんな状態だというのに、ラーメンを食おうとして店の扉の前へ向かった。

いくら成人男性が数人掛かりとは言え、三瓶を押さえつけるのは大変だった。

彼がただの暴漢であれば、多少手荒くとも押さえつけるだけであればそう難しい話ではない。

しかし、彼は暴漢どころか、つい先程まで気絶寸前で、寧ろ安静にしてなくてはならない状態であった。

過度な刺激を与えぬよう優しく押さえつけるにしても、三瓶の体格が体格なだけに難しい。

 

 

誰かが「救急車を呼んでいるから大人しくしておきましょう!」と叫ぶが、

「なら救急車が来るまでのあいだ食う!!」と言って止まらなかった。

(実は、三瓶が倒れた直後に、店内にいた人が救急車を呼んでいたらしい。)

 

 

暫くすると、救急隊員が何人かこちらへやってきた。

「呼んでいた救急車がやっと来たか」と思ったが、どうやら彼らは別件でこの付近に駆り出されたとのことで、別の救急車が本部から来るとのことだった。

患者は保護したものの緊急ではないからという理由で、有り難いことに寄り道してこちらへ来てくれたそうだ。

とは言え、彼らも暇なわけではない。飽くまでも病人だか怪我人だかを抱えている身なので、救急隊員を一名だけ残して、救急車はすぐにその場をあとにした。

しかし一名だけとはいえ、救急隊員が来たことに俺を含むそこにいた全員が安堵したことは言うまでもないだろう。

 

 

残された救急隊員は三瓶を座らせたのち、目の前に手をつきだし「この指が何本に見えますか?」と言い、ドラマとかでよく見る意識確認のアレをやっていた。

その後、「自分の名前は分かりますか」「今日の日付は分かりますか」「今の天気は分かりますか」という質問を続けたが、三瓶はどの質問にも「分からない」と答えていた。

しかしラーメンを食うという執念は依然として残っており、救急隊員を振り切って店に入ろうとした。

最早彼はゾンビ映画に出てくるゾンビのようだった。ラーメンゾンビとでもいうべきだろうか。

そんなやり取りをしている間に、本命の救急車が来た。

 

先程三瓶の意識確認をしていた救急隊員が、今来たばかりの救急隊員に状態を説明していた。

すぐに運んで病院へ連れて行こうということになったそうで、三瓶は少しだけ暴れるも、抵抗虚しくやや強引に救急隊員に運び込まれた。 

 

 

皆がホッとし、俺も店の中に入った。

何とも言えぬ空気が店の中に漂っていた。それもそのはず、あんな光景を見せられて「さあこれからラーメンを食おう」という気分になる人間はそうそういないだろう。

 

店主もそれを察してか、「今日は本当にすみませんでした。こんなこともあったので食欲がなくなった人はそのまま食券を持って帰って、次回また来た時にでも召し上がってください」と背後霊達へ言った。

それを聞いて、背後霊のほとんどがゾロゾロと店を出て行った。

俺はというと、そもそも県外から来た人間だし、今日を逃したら次の機会がいつになるかまだ分からないので、普通に食うつもりで店に残った。

既にラーメンを食っていた客もいなくなり、背後霊もほとんど全員が成仏したため、店内に戻ってから待つこともなく俺はすぐに座ることが出来た。

 

 

隣には、ともに三瓶を介抱した“仲間”ともいうべき男性が座っていた。

俺はその男性に「色々ありましたけど何とかなって良かったですね。あの人がいなければ大変なことになってましたね。」と話し掛けた。

俺が言った『あの人』とは、三瓶が倒れた時に一番最初に「熱中症かも」と言った男性だ。

この記事に詳しくは書いていないが、

彼は三瓶が倒れたあと、「少しは知識あります」と率先して動き、うちわ部隊へ冷静にテキパキ指示を出して三瓶を運び出していた。

素人の俺から見ても「ただモノではないな」と思わせる雰囲気を出していた。

 

どうやら、そのただモノではない男性もここの常連らしく、近くの学校で体育を教えているとのことだった。

成る程、道理で緊急時にも関わらず手際よく冷静に対応していたわけだ。

 

 

そんな話をしていると突然店の扉がガラララッ!!と大きな音を立てて開いた。

そこには、三瓶が立っていた。

流石に俺も「いい加減にしつけーよw」と心の中で突っ込んでしまった。

 

 

 

三瓶は肩で息をしながら、店主を見つめていた。

 

 

俺はもちろんそこにいた全員が三瓶に注目していた。

 

 

 

 

「ラーメン・・・残してしまってすみませんでした・・・・・・」と言い、三瓶は頭を下げた。

店主も若干戸惑っている様子で、「もういいから・・・もういいから・・・大丈夫だから・・・!!」と答えた。

 

 

 

 

その言葉を聞くと、三瓶は店を出て行った。

救急隊員が外で三瓶を待っており、

「火サスで犯人が逮捕された時に、警察や遺族へ最後に一言残すアレみたいやな」と思った。

今思い返してみれば、三瓶がラーメンを食うことにこだわったのも、店主への申し訳なさがあってのことなのだろう。 

 

 

ラーメンを食い終わり、俺が店を出ようとすると、「今日は色々とありがとございました。すみませんねぇ」と店主が一言声を掛けてくれた。

 

 

「また来ます」と言って俺は店をあとにした。

 

 

 

 

 

 

以上、レポっす。